プレパンデミックワクチン
新型(しんがた)インフルエンザがパンデミックを引き起こし(ひきおこし)た場合(ばあい)、最も(もっとも)厄介(やっかい)な点(てん)は、ワクチンが存在(そんざい)しないところにあります。ワクチンというものは基本的(きほんてき)に対象(たいしょう)となるウイルスがなければ作る(つくる)事(こと)ができないので、新型(しんがた)インフルエンザの場合(ばあい)は必然的(ひつぜんてき)にワクチンはありません。新型(しんがた)インフルエンザが発生(はっせい)して、その後(そのご)初めて(はじめて)作る(つくる)事(こと)が可能(かのう)になるのです。ただ、それをただ待っ(まっ)ている訳(わけ)にはいかない為(ため)、既存(きそん)のウイルスからその亜種(あしゅ)となるインフルエンザに対(たい)するワクチンを作成(さくせい)するという動き(うごき)もあります。ただし、そのワクチンは効果(こうか)が発揮(はっき)されるとは限ら(かぎら)ず、あくまでも間に合わせ(まにあわせ)という事(こと)になります。そうして作ら(つくら)れたワクチンをプレパンデミックワクチンと呼ん(よん)でいます。プレパンデミックワクチンの役割(やくわり)は、基礎(きそ)免疫(めんえき)を付ける(つける)事(こと)にあります。全く(まったく)効果(こうか)がない可能性(かのうせい)もある一方で(いっぽうで)、ある程度(あるていど)の抵抗力(ていこうりょく)が付く(つく)可能性(かのうせい)もあるので、一概に(いちがいに)有効(ゆうこう)ではないとはいえないのです。また、新型(しんがた)インフルエンザのワクチンを作る(つくる)際(さい)の指標(しひょう)となることも期待(きたい)できます。予め(あらかじめ)プレパンデミックワクチンを作っ(つくっ)ておけば、いざ新型(しんがた)インフルエンザのワクチンを作る(つくる)際(さい)にスムーズに作る(つくる)事(こと)ができるので、準備(じゅんび)段階(だんかい)としての役割(やくわり)は決して(けっして)小さく(ちいさく)ありません。プレパンデミックワクチンの例(れい)としては、近年(きんねん)だと鳥(とり)インフルエンザが挙げ(あげ)られます。2003~2005年(ねん)に猛威(もうい)を振るっ(ふるっ)た鳥(とり)インフルエンザのウイルスを元(もと)に開発(かいはつ)された種(たね)ウイルスから、A/H5N1亜型(あがた)のインフルエンザウイルスに対(たい)するワクチンが開発(かいはつ)されました。これがどのように今後(こんご)役(やく)に立つ(たつ)のかは未知数(みちすう)ですが、このワクチンの存在(そんざい)がパンデミックの際(さい)に救世主(きゅうせいしゅ)となる可能性(かのうせい)は十分(じゅうぶん)にあります。
パンデミック
新型インフルエンザがパンデミックを引き起こした場合、最も厄介な点は、ワクチンが存在しないところにあります。
パンデミック